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伊島りすと

タイトル評価一言メモ
ジュリエットだらだらひっぱったわりにはあんまり……





  ジュリエット  う

ジュリエット (角川ホラー文庫)
伊島 りすと
角川書店





女房が死んで破産して無職の主人公が、子供を連れて住み込みで離島の廃墟ホテルみたいなところの管理人になったら、だんだんとみんなの気が狂ってきたって話。

前半がスティーブン・キングの『シャイニング』で、後半が同じくキングの『ペットセメタリー』。そうとしか言いようがない。
文章は雰囲気を出そうとして滑ってるし、ところどころに入る子供っぽさを出そうとした文章がクリティカルにダサくて、いったいどこを楽しめば良いのかわからなかった。
とにかくキング特有の冗長さは踏襲しておきながら、キングの持つ強引に読者に共感させていく腕力には欠けており、日本人はキングにゃならねえなと実感した。 オチも弱く、肝心の部分ははじまった時点でバレバレだし、カタルシスもまったくなく余韻もなくあとあじの悪さとかもない。つまりおれには楽しみ方がわからなかった。

第八回日本ホラー大賞受賞作なんだが、なんでこれに大賞をあげたのか真剣にわからない
そもそも以前から思っていたんだが、なんでホラー賞の選考委員に林真理子がいるんだよ。関係ないだろ。小池真理子と間違って呼んだんじゃるえのか?ああん? それに荒俣宏と高橋克彦も伝奇・オカルトの大家であってホラーとちがくない?ちがくなあああい?
ということを、面白くない作品に出会うたびに思う。具体的にいうと『黒い家』を読んだときにも同じことを思った。でも『黒い家』の人も他の作品はまあまあだったからね、きっとおれにはわからない見所がこの伊島さんにもあるんだろう。ぼくはそう信じる。そう信じるよ。(もう読まないと思うけど)

(08/11/6)










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