タイトル | 評価 | 一言メモ |
一人で歩いていった猫 | うな | 長編SF。デビュー作。タイトルは良いけど、イミフ |
ハイブリッドチャイルド | うな | 意味がわからないねん |
未来視たち | うな | 意味がわからないねん |
恐怖の形 | うな | 大原まり子らしからぬ普通のホラー |
単行本未収録作品等 |
★『一人で歩いていった猫』 中篇。 デビュー作なわけだが、つまりわかったのは、この人はある程度完成された状態でデビューした反面、なにひとつ現在まで成長していないんだな。 よくもわるくも本格SF。 ロマンチシズムと壮大な世界観。そして電波な会話と設定たち。 とにかく話が飛び飛びでよくわからない。 面白そうなのに、話を理解させてもらえない、そんな感じ。
SF連作集 ごめん、けっこう長い話だったのに、まるでさっぱりまったくもって意味がわからなかった。 この人の作品は、時々ひどく魅力的なようにも感じるんだが基本的にまったく意味がわからないのでなんともいえない。 本当にもう、なにがなんだかわからないんだ。状況もストーリーも設定も。 理解させて欲しいなー。 (07/2/13)
SF短編集。 作者の描く未来史の中から、超能力集団シノハラ・コンツェルンに関する作品だけを収録。 ★『ストラップレス・ウォーカーズの跳躍』 大シノハラの七番目のクローン、シンク少年の憂鬱と覚醒を描く ★『シンパシー』 少女と共に逃走したシンクの生活を描く ★『炎の少女たち』 時間虫によって数十年前に落とされた少女を描く ★『グレーテルの焼死』 シノハラコンツェルンとコザイファミリーの確執と共闘 ★『アルザスの天使猫』 コンツェルンに追われる心優しき能力者を描いた 実に壮大で面白い設定の数々だ。 大超能力者と十三人のクローンによって形成される財閥。 大災害によって破産し消滅した日本。 二つの種族の闘争に巻き込まれる宇宙。 デビュー作からずっと続く彼女の未来史の壮大さにはいつも圧倒される。 と、同時に、まったく意味がわからなかったり、オチがついてないまま終わったり、非常に消化不良な気分にさせられて、せっかくこれだけ魅力的なのにもったいない、といつも思う。 特に今作は、シンク少年が現実と出会い、逃走し、捕まり、力に目覚め、と続いているので、このまま彼の一代記としてうまくまとまるのかと思ったのに、どうにも意味不明なままに終わってしまって、なんか未完成な作品を読まさられたような気がしてならず悔しい。 強力すぎる能力のため、生まれてから一度も人と目を合わせたことがなく、いつも持っているおもちゃの電話を通してして他人の言葉を聞くことができない少女とか、そういう細かい設定は実に美しく面白いのに、なんでこう、ストーリーは意味がわからないんだろう。 最後の方とかでさー、なんかもうちょっと「あー、オチたオチた」と思わせるような仕掛けがあれば、文中の八割が意味不明でもぼくのようなバカは騙されてしまうものなのですから、もっと綺麗にぼくを騙して欲しい。 (07/4/30)
こっくりさんで憧れの先生のヒモをやっつけることにしたのだが…… ★『憑依教室』 どんな悪霊も退ける彼女のお守りとは…… ★『お守り』 夜な夜な少女のもとを訪れる謎の怪物とは? ★『恐怖のカタチ』 大都会、名も知らぬ少女に恋する青年が…… ★『海亀アパートの怪』 数字におびえる三人の女性 ★『シンデレラ・ハルマゲドン』 別荘を建てた田舎にある奇妙な集会 ★『真夏の夜の会議』 かれのたった一人の友達は…… ★『ネオテニー』 自らの書いたはずのかきかけの文章が意味するのは…… 『猫が轢かれてから』 魅力的な恋人の秘密とは…… ★『僕は昆虫採集が好きじゃない』 あれ? 普通にホラー短編じゃん。 ちょっと文がザクザクしすぎていてリズムが好きではないが、普通にわかりやすく、それなりに面白い普通のホラー短編集じゃん。 意外だなー。大原まり子といえば、なにを書いているのかまるでわからないくらいハイスピードで異常な世界を構築そして終了させていく人なんだが、その気になればこのくらいにわかりやすい作品も書けるのねー。 目新しさはないけど、それゆえにそれなりに読める。やっぱ一般受け狙うならとりあえずホラーですよねー。 岬兄悟の解説が的確で面白かった。 「SF作家は発想力に優れているが我慢ができないので小説が下手」 「これくらいみんな当然知ってるよね、だからそんなこと書いたらかったるいよね、と無駄を省いているうちに誰もついて来てない世界になっていた」 「SFが書くまでもないと思ったアイデアでホラー作家は面白い小説を書いてしまう」 というような意味で、やっぱり読者のレベルに合わせるのが大切なんだよなー。商売だからなー。客もいれかわりたちかわりだしなー。でもねー、作り手ってたいていマニアだから、自分が満足できるもの作ると一般受けしないんだよねー。 一番望ましいのは、読み手よりもほんのちょっとだけマニア指数が高いことなんだけどねー、なかなかそのバランスがねえ。 なかなか耳に痛い話だよねー。やっぱ我慢だよなー。我慢苦手だなー。受動的な我慢は得意だけど能動的な我慢はなー。 それはともかくとして、作品の内容だけど、普通に霊絡みの普通のホラー。 少女感覚で書かれているようなおっさん感覚で書かれているような、よくわからない感覚は、ホラーになってもいつもの大原まり子。 『憑依教室』『海亀アパートの怪』あたりはホラーとして展開のうまい模範作。 しかし一番面白いのはわずか8Pの『ネオテニー』で、いや、おまえ、こういうアイデアをホラー長編一作に伸ばせよw 叙述トリックで引き延ばせばかなり面白い作品になると思うんだがなー。でも、SF風味になっちゃうかな? 大原まり子はもっと普通の小説も書くべきだったと思うな。うん。 でも、改行のタイミングがとても好きになれないので、ファンにはなれないかな、うん。 それはそれとして、画像が見つからなかったから(スキャンするのめんどいし)貼らなかったけど、この本の表紙は素晴らしいね。 3DCGなんだけど、年代が年代だからとても素敵なことに。もう完全に3DOだろ、これw (08/6/7)
スーパー・リーマン(『SFバカ本』収録) う
意味わかんね。この人の文章って、わりと電波。 神林長平、新井素子らと同時期の若手SFの(いや、もう全員おっさんおばさんだが)中核の一人だと思うんだが、ほかの二人はわかる、というかファンなんだが、この人いっつもわけわかんねえんだよな。だからこれもどうかと。 |