タイトル | 評価 | 一言メモ |
レインボゥ・レイヤー ―虹色の遷光― | う | なんかつまらんSFクトゥルー |
単行本未収録作品等 |
長編SFホラー。 人類が太陽系外にまで進出した未来。 人類が外宇宙で発見したのは人智を超越した存在だった。 CH生物と名づけられたそれらに対抗するため、人類はさまざまな手段を生み出した。 数億人に一人しか生まれない超能力者……形而上学者たち。物理法則を無視し、億光年を移動する遷光機関。自律人格をもったアンドロイド。サイボーグ師団。 そんななか、アルデバランの殖民コロニー二億人の民が、ただ恐怖心によって死ぬという事件が起きた。二億人のうち、生き残ったのは、ただ一人の少女。 アルデバランに眠るCH生物――ハスターを巡り、事態は予想もしない方向へと進み始める…… スペースオペラでクトゥルー! そういうのもあるのか! 確かにクトゥルーの神々はいろんな宇宙に散らばっているのだから、SFでクトゥルーするのはむしろ必然とすらいえるかもしれない。いやあ、その手があったか、なるほどー。 と、感心したのは設定を聞いた段階までで。 SFでクトゥルーというおいしさを生かすことがほとんどないまま、やたらめったらといろんなことの説明を聞いていたらストーリーが終わっていた。必死で考えた設定を必死で説明してくれるのはありがたいが、やりすぎだ。眠いっちゅうねん。 読み終わってから考えると、なんでこの設定でこのストーリーでこんなにつまらないのか、わからないほどにつまらなかった。 がんばりすぎたのか? とにかく眠いという印象しか残っていない。 (08/5/20)
少女、去りし(『ゆきどまり』収録) う
ホラー短編。 少女愛、倒錯性、近親姦、そういったものをあまり深く考えずに書かれたものっぽく、それゆえにエロティシズムに色がない。 中途半端にクトゥルー的に解釈させるくせがついているためか、手癖で書かれてそれで終わってしまっている。 まあ、なんだ、青森物語かいとけって感じ。 |