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穂村 弘

タイトル評価一言メモ
本当はちがうんだ日記うなわかる自分がいやなので見なかったふりしますね





  本当はちがうんだ日記  うな

本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)
穂村 弘
集英社





歌人でエッセイストの著者が、なんかいろいろなことについてもごもご云ってる本。

落ち込む。
ものすごい自意識過剰で世渡り下手でだらしがないセンシティブなおっさんが、「将来何になろう……あれ今将来じゃん」とか世の中をぶつぶつ鬱々としながらへらへらと渡り歩いている姿は、もうぶん殴りたい。自分みたいで素直にいやだ。死んでしまえ。

なにがいやかって、おれは金がないし女にもてないし才能が認められていないし地位も名誉もないし、なんにもないからこんな精神状態のままなんだと思っていたんだが、この人はちゃんと会社で課長やってて女にはへたれ可愛い感じでもてて、詩人として認められていて、途中から結婚もしてて、それでこんなに隣の芝生が青い自意識過剰なコンプレックスを抱いているんなら、じゃあおれもなにを手に入れてもダメってことなの? ねえ?

でもまあ、いいよね。このおっさんは可愛いからさ。ペッ。
やみくもにみんな死んでしまえばいいのにと思った、そんな本だった。

まあ、実際のところ、よくわかりますよ。この人の書いていること、いちいちよくわかりますよ。大人になって鈍感になって本の面白さがわかるようになったとか、ことあるごとに途方にくれ、逃避する感じが実によくわかりますよ。
でも、なんだかんだこの人は書いているし、ちゃんと仕事もしているし、口ほどには逃げちゃいない。彼我の差はそこなんだろうな、と落ち込む
そもそもブログを見ている人のすすめで読んだわけだが、やっぱこういう風に見られてるんだなと落ち込む。詩人とか歌人とかと同じような感性ほしくないよう

(07/8/11)










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