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川上 亮

タイトル評価一言メモ
僕らA.Iどうでもいい





  僕らA.I  う

僕らA.I. (富士見ミステリー文庫)
川上 亮
富士見書房





SFラノベ。
ゴスロリクーデレの妹が別人格になって甘えてきたり、元気な天然お姉さんが別人格になって布団にもぐりこんできたりして、それはもうドッキドキの毎日ですが、どうやら謎の人格がぼくら兄弟の意識をのっとろうとしているみたいなので、いろいろと大変です。みたいな。

三人の兄弟の意識をランダムに出入りし、奪い取る少女。
騒動の中であかされていく兄弟の驚くべき真実。
四人の魂のうち、消されるのは一人。果たしてだれが消されるのか?

文章がそこまで下手だとも思わないし、この設定なら面白い話もできる気がする。
なのになぜここまでつまらないのか?
狙ったような妹・姉萌えのせいか? 世界が狭いせいか?
主人公にまったく魅力がないせいか? ご都合主義な展開のせいか?
読みながらいろいろ考えたのだが、あとがきを読んでわかった。
なんだ、この作者がつまらない人だからか。

いや、あとがきがやたら長くて「おばあちゃんとぼくと恐山」みたいな話をたんたんと書いているのだが、これがつまらない。
作者の自意識もつまらなければ、お話自体もつまらないし、書き口もつまらないし、とにかくつまらない。
作品じゃないんだからつまらなくてもいいのかもしれんが、しかし素の文がつまらない人なら、そりゃストーリー自体が面白くないと、つらいわな。

ストーリーは、まあご都合主義だし、どうでもいい展開だし、なによりオチの「だからどうした?」感はなかなかのもので、とにかく読んでいて爽快感がないのが最高。なにも楽しくない。
つまらなくないけど楽しくない。本当にもう。考えさせられる部分もないし。
だからまあ、あの、駄作です。

(06/9/6)










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