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松尾スズキ

タイトル評価一言メモ
同姓同名小説うなぎあまりにも異端の文学
宗教が往くうなぎ∈(゚◎゚)∋現代という混沌を過剰にあらわした一大巨編
ぬる〜い地獄の歩き方うな∈(゚◎゚)∋ぬるすぎて怖い!
ギリギリデイズうな普通に面白い日記
演技でいいから友達でいてうななんだかんだいって芝居に関してはマジな松尾





  同姓同名小説  うなぎ

同姓同名小説 (新潮文庫)
松尾 スズキ
新潮社





変な短編集。
芸能人を題材に、勝手な妄想を膨らませて「いや、同姓同名の人ですよ」的な作品。

いや、面白かったよ。
特にみのもんたが良かった。
公園で薀蓄語りながら犬の額を押してるみのの姿は理不尽なのに異様に想像できてしまう。
「わりといいから聞いてみそ」とエニグマのCDとか持ってくるのとか。ホワイトロリータ投げたりとか。
なんかみのじゃないけど、みのだよね。
「みののことを知らないあんたって人がみのは随分好きだよ」って台詞とか妙に好き。

あとはまあ、広末とかも良かった。
上祐の無駄な哀愁も良かった。
「おれさ、あんたのこと、もう尊師って呼ばないから」
云ってみてー! この台詞。
なんかこの台詞を云うために上祐になってもいいかもとか思っちゃうよ。
それにしても無駄なところで芸が細かい人だよなあ。






  ぬる〜い地獄の歩き方  うな∈(゚◎゚)∋

ぬるーい地獄の歩き方 (文春文庫)
松尾 スズキ
文藝春秋





インタビューエッセイ集。
ぬる〜い地獄を体験した人たちにインタビューをしていくエッセイ。

く、くだんね〜。
あまりにもくだらなくて笑ってしまう。
なにがくだらないって、まずインタビュー相手がほんど役者仲間。
それは本当にインタビューといえるのか?

最初の子役の話とかはまさにぬる〜い地獄で、カルト宗教じみたその内実は実にうんざりぞくぞくするし、次の昆布猟の話も丸一日働いて日給3200円で、一夏拘束されて食事は米と納豆と味噌汁だけで、ぬるいというか、それは純粋にいやだと云いたい。
イジメの話は「いや、それぬるいのか?」とか思うし、でも次の失恋とかメディカルアートはもう地獄と関係ないじゃんという感じで、若ハゲとか痔になると「それは松尾スズキの身体問題じゃねえかyo!」と素直に突っ込みたい。

このネタ切れが如実に伝わる構成が素晴らしいし、途中で同じ人に二回インタビューしてたり、もうこの本の企画自体がぬる〜い地獄である。
ところどころいやがらせみたいにフォントがでかくなってて読みづらいったらないし。

そんなすべてが素敵です、松尾先生。

(06/8/13)

  ギリギリデイズ  うな

ギリギリデイズ (文春文庫)
松尾 スズキ
文藝春秋





WEBでやってた99〜01年の日記をまとめたもの
あまりにも無造作に面白い日記を書いていることに対して嫉妬を禁じえないので、 特にコメントはしない
濃い人はいいね、いろんな意味で

(07/5/13)







  演技でいいから友達でいて  うな

演技でいいから友達でいて―僕が学んだ舞台の達人 (幻冬舎文庫)
松尾 スズキ
幻冬舎





対談集。 劇団「大人計画」主宰であるところの松尾スズキが、舞台に関わる十一人と真面目に語り合っちゃった作品。

いや、ホントに真面目に語り合ってるんですけど。舞台について、演劇について、芝居について。
そして知らない人が多い。野田秀樹とか大竹しのぶはわかるけど、舞台中心の人は全然わからんねん。
いやあ、舞台か好きな人なら楽しめるのかもしれんが、松尾スズキのめちゃくちゃな文章が読みたい人間としては、あんまり面白くなかったというのが実情か。
なんだかんだ云って、舞台に関しては真面目だし熱い人なんだなあ、というのは感じた

(08/1/1)










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