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マイクル・ムアコック

タイトル評価一言メモ
軍犬と世界の痛み 永遠の戦士フォン・ベック1うなさすがムアコック。厨二病でもなんてことないぜ!
うな





  軍犬と世界の痛み 永遠の戦士フォン・ベック1  うな

軍犬と世界の痛み (ハヤカワ文庫 SF ム 1-31 永遠の戦士フォン・ベック 1) (ハヤカワ文庫SF)
マイクル・ムアコック
早川書房





長編ファンタジー。

17世紀ヨーロッパ。七年戦争の時代。
《軍犬》の異名をもつ冷酷な歩兵団長ウルリッヒ・フォン・ベック伯爵は旅の最中、不思議な城に迷いこみ、美女の歓待を受ける。
だがなんと、その城の主は地獄の王ルシファーであった。
ルシファーは天界への復位を望み、そのために世界の痛みを癒す聖杯を探しているのだという。
ルシファーの依頼を受け、聖杯を求めヨーロッパ中を旅することとなったウルリッヒ。
だが彼の前にルシファを失脚せんと狙う地獄の公爵が立ちはだかる……

いやあ、近年はムアコックの未翻訳本がガンガン邦訳されるようになって嬉しい。ハヤカワがんばった。超がんばった。
で、この作品ですが、それにしてもムアコック先生の中二病の根は深い。深すぎでぞっとするね。ルシファときましたよ、おい。

しかしこのルシファの描写は良い。
特にルシファを見た瞬間のウルリッヒの感想「私は愛を知らなかったのだと知った」という文はふるってる。ルシファが天界に戻りたがっているのもおちゃめさんな感じでよい。いいよこのルシファ。

で、そのルシファの館に迷いこみ、旅立つまでは実に良い。主人公の複雑な性格もいいし、17世紀ヨーロッパらしさがにじみ出まくっている。しょっぱなから平然と部下を見捨てるウルリッヒさんがたまらない。

で、旅に出るとけっこうどうでもいいことが続くのもいつものムアコック先生で、終盤なんかどたばたしているうちにいつのまにかすべて終わっているあたりもあいかわらずのムアコックでした。
設定と序盤と最後の部分だけで評価をあげてるよなー、というのが率直な感想でした。おわり。
いや、面白かったけどね。

とりあえず、ぼちぼちとムアコックの新装版をそろえなくてはなあ。

(08/5/11)







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