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谷 甲州

タイトル評価一言メモ
エミリーの記憶地味すぎて面白くない
うな





  エミリーの記憶  う

エミリーの記憶 (ハヤカワ文庫JA)
谷 甲州
早川書房





SF短編集。
20P〜50P程度の短編を十四編収録。

ハードSF作家の著者が、敢えて宇宙SFを外してまとめた短編集で、その結果として読みやすいのはいいんだが、地味すぎて面白くない。
せっかくのアイデアを膨らませていないし、そのアイデアも発表から二十年経ったいまとなっては古臭い感があるものばかり。
決してつまらなくはないのだが、敢えていまこれを読む意義が見出せないものばかりだった。

それでも 戦友を見捨てて逃げた男の戦後の混乱を描く ★『逝きし者』
飲み屋で謎の男に会ってから一気にあらゆる不運が降りかかる ★『宗田氏の不運』
などはけっこう面白かった。
やはり『日本沈没・第二部』を書くことになった人だけあって、小松左京の長編のように地味な部分をねっとりと書かないと味が出ない人なのだろうか?
ちと残念だ。現状では長編につきあいたいと思うほどの魅力を感じない。

(08/6/27)







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