タイトル | 評価 | 一言メモ |
アクアリウムの夜 | うな∈(゚◎゚)∋ | 思春期小説の秀作 |
ミステリーチックな青春ホラー長編(なんだそのジャンルは) んむ? 面白い? 謎の奇術カメラ・オブスキュラー、行きつけの水族館のあるはずのない地下室、こっくりさん、山の上の病院、蛇神を祀る宗教、霊界ラジオ、ホワイトノイズの彼方から自分を呼ぶ声、金星からやって来た蛇人、シャンバラを記述した書物…… オカルトチックな小道具が、惜しげもなく次から次へと投与され、しかしコケオドシの怪談にはならず、すべてがつながりそうでつながらない、もどかしい距離に存在している、この不愉快感。デタラメの一歩手前の完成品。 サーカスのような小説だった。不気味で、滑稽で、実態がつかめない。 受験ノイローゼみたいな話ともいえる(って、ほめてない?) 三分の二は面白く読めた。が、最後の三分の一が微妙だった。まずくはないんだけどね。微妙。 読めれ、というほどではないが、読んだ方がいいんじゃない?って感じ。 要するに、思春期の話なんだな。 そして思春期に囚われる話だ。 それは美しく哀しく、そしてすこし羨ましい話だ。 あと、解説の篠田真由美の小説は読まないだろうなあ、と思った。なんかつまらなかったので。解説が。 |